みなさんこんばんは✨
しゃっちょです✨
今日からせっかくの3連休なのにあいにくの天気ですね????残念ですが、もぅ今年も残すところわずかですから、元気出して行きましょう‼️✨
最近、M2のエンジンオイルどうだったの?!とお客様や業者さんから聞かれることが増えました。
そういえば、M2にエゲツない粘度のオイルを入れて試しているのです。
もちろんエンジンオイルだけではなく、ミッションやデフもいろいろ。
TECH-Mの平家ちゃんブログで12月11日にあげていました☆
僕は今までかなりオイルにはこだわって来たつもりなんですが、最近またいろんな発見があり、また別の意味でオイルに興味を持ってしまいました。。
まぁ僕が興味を持つともぅめんどくさいのなんの。
気になって気になって、換えたくて換えたくて仕方なくなります。
いろんなエンジンありますけど、それぞれに推奨粘度ってのがありますよね、みんなそればかり気にしてます。もちろん僕も気にしてました。
ディーラー時代に、E46 M3に搭載されているS54エンジンの講習を受けた時、
油圧式のVANOSに専用のオイルポンプがあるのですが、そのVANOSに泡が立たずしっかり油圧を安定して発生させて、ソレノイドを制御し、高回転で回っているカムシャフトを進角、遅角させる力を出力するために10W-60が必要なんだと教わりました。
NAエンジンだからといって、サーキットを走らないらといって5W-30とか柔らかい粘度を使っていると、街乗りでもVANOSになんらかの影響が出るのは必須で、泡が発生してしまうとVANOSに微振動が発生しフィリスターボルト破断などの故障が発生してしまう事も学びました。
なので推奨粘度はとても大切なんだと言うことは、よく理解しています。
では、さらに興味を持ったことは何か、何を今更っていうと、
推奨粘度って、ノーマルの場合ってのが大前提なんですよね。
今のTECH-Mのお客様は、やはりし現行型のお客様が多いのですが、ありがたい事にDMEチューンをはじめ、吸排気のチューン、冷却系チューンなど、多種多様のチューンを施し、ノーマル比較すると比べ物にならないパワーとトルクを得ているお車がめちゃ多いんです。
つまり、ノーマルでない車には、ノーマルでないなりの準備と実践が必要だと思うんです。
昔の車は、(といっても僕が若いだけですが)チューナーさんはエンジンオイルを使ってはエンジンをバラして傷の入り方や当たり方を見てどのオイルがいいのか判断していたそうです。
しかし、このご時世、そしてBMWの現行車種でそこまでやっているお店は僕は知りません。
なので、現行車種でさらにはサーキットをガンガンに走っている僕のM2GTSや、
デモカーであるM4オレンジくんで、
僕なりに色々試していて、ある程度データというか、フィーリングが出来たらそれをみなさんに提案させてもらっています。
最初に取り掛かったのが、M4などに搭載された、電子制御ディファレンシャルギアである、GHASというシロモノに対し、純正以上のパフォーマンスを引き出せるオイルがあるのか??
というところで、まったく見当がつかなかったので純正オイルを、いつもお世話になっているニューテックさんに提供して、
成分分析してもらいました。
結局わかったのが、その辺にある75W-140だったよ
って事(笑)
めちゃ高いのに、フツー(笑)
エステル系よりもロングライフを意識したのか、PAO系のオイルでした。
だから、ニューテックのアルティメットウエポン UWを使って????という事がわかりましたのでそれを入れて走っていました✨
もちろん、なんら問題なく順調に走っており、タイムもどんどん良くなって来てますしいい感じなんです。
お客様にもどんどん使わせていただいています☆
まぁコレはうちの使ってるオイルは問題なく良いですよって話なんですけど、本題はここから。
オイルの役割
まぁある程度はわかってると思いますけど、大きく分けて5つの役割があります。
① 潤滑作用
② 密封作用
③ 冷却作用
④ 洗浄分散作用
⑤ 防錆作用
この5つです。
今世の中に出回ってるオイルで、この役割を1つでも果たせないオイルはないと思いと思います。
では、なぜエンジンによって推奨粘度が違うのかというと、エンジンオイルの流れ方
が大切だということに気付きました。
オイルは質量がありますので、油膜を張ったとしても必ず重力に従って下に下がって行きます。
単純に、粘度の柔らかいオイルは下がりやすいし、(下がるというのはオイル下がりの下がりとは違います。)
硬いオイルはその場に留まろうとする性質が強いです。
これを大前提にしてください。
では、①の潤滑作用を考えた場合
柔らかいオイルは、レスポンスこそ良いものの油膜は落ちやすい。エンジンが軽く回るので燃費がいい
硬いオイルは、レスポンスは落ちるが油膜もしっかり残る。エンジン本体には優しいが燃費は悪くなる
単純にこう考えられます。
今の車が低燃費をうたってるので、やはりオイルは柔らかくなっていくのが世の流れ。
つまり
ノーマルで走る人は柔らかいオイル
スポーツ走行などで負担をかける人は硬いオイル
が正解なのかなぁ??って感じですね。
次に、②の密封作用を考えた場合
オイルの油膜によって隙間が埋まり、圧縮を留めたり出来る作用
すなわち、エンジンによって、隙間が違うので、狭いエンジンと、広いエンジンではオイルの粘度を変えてあげないといけませんよ。って事。
ここで、どのオイルがそのエンジンに最適なのかを判断する基準になるんですが、
柔らかいオイルは、動こうとする
硬いオイルは留まろうとする性質がありますから、
隙間が狭いエンジンには、柔らかいオイル
隙間が広いエンジンには硬いオイル
が合ってるんじゃないか?と判断できます。
今のエンジンは精度も高く、隙間も狭いと聞いています。
柔らかいオイルが正解なのかなぁ??って感じです。
そこで問題になるのが、③の、冷却作用。
熱を吸収、放出する事で冷却する作用ですが、
その場に留まろうとする力が強いオイルだと、その場に温度も留まるんです。
ある程度落としてあげて、落とすとオイルパンに戻ります。オイルパンにあるオイルは、オイルクーラーなどを通って冷えています。
その別の冷えたオイルを使ってあげないと、どんどん熱が溜まっていく一方なんです。
温度が上がるとオイルの潤滑性能が落ち、エンジンへ負担はもちろんのこと、熱溜まりが生じた部分でのオイルの劣化は特に激しく、別のものに変化してそこにコゲつく事があります。
一度コゲつくと、どんどん次のオイルがくっついて同じようにコゲ付き、別のものに変化して溜まります。
これがスラッジです。
こんなになったオイルとは別のモノにスラッジクリーンとか効くと思います?!ムリムリ。
少しづつ解ってきましたね??
この冷却作用こそ、僕がレースカーに求める部分でありました。
いかに油膜をしっかり保持して、そして圧縮も保持して、なおかつしっかりオイルが落ちてくれて冷却が出来るか
これこそがエンジンオイルを語る上で最も大切な事なんだと。
で、この落ちやすい落ちにくいっていうのをどう判断していいのかって事なんですが、実は粘度のだけではその性能は語れないのです。
というのも、オイルは特性として、冷えているときは硬く、温まると柔らかくなります。
そのオイルの特性を示す、世界基準の指数があるのです。
それが、動粘度と、粘度指数です。
なかなかみなさんは見る機会はないと思いますが、僕はいつも気にしてます。
動粘度とは、2通りの温度で示されており、
動粘度(40℃)と、動粘度(100℃)のに種類があり、単位は、㎟/s (平方ミリメートル/秒)
となります。
つまり、1秒間にどれだけ流れるかを指数化した数値となります。
粘度指数とは、その温度違いによる動粘度の特性を2つグラフにして、温度変化による粘度変化を数値化したもので、数値が大きいと、粘度変化は少ないという事を示しています。
では、TECH-Mで使っているオイルで、動粘度と、粘度指数を少し比較してみたいと思います。
TECH-Mで推奨するエンジンオイルにカストロールがあります。
TECH-Mでは0W-30と、10w-60をブレンドして粘度を調整していますが、
0W-30 は
動粘度
40℃ が 72.2
100℃が 12.3
粘度指数は 169
10W-60 は
40℃が 160
100℃ が 22.8
粘度指数は 171
粘度が約倍になっていると動粘度も倍になってるような感じですね。
性能が安定している証拠かもしれません。
では、こちらも推奨しているニューテックのアルティメットウエポンではどうか
UW-01 0W-10.
40℃ 20.9
100℃ 5.5
粘度指数 223←すごい高い!!
UW-02. 10W-60.
40℃ 161.3
100℃ 26.1
粘度指数 198
さらにはニューテックはブレンドリストというリストも用意してくれていて、さらに細かく動粘度や粘度指数を調べる事ができます✨
もとから柔らかくてシャバいオイルだと、動粘度は低く動きやすいが、温度変化による粘度変化はそこまで変化せず、粘度指数は高い。
もとから硬くてコチコチオイルだと、動粘度も動きにくく、そして温度による変化が大きいので粘度指数は低い。
と判断基準ができますね✨
興味湧いてきました??
それとも、読むの疲れてきました??
それとも、もぅスクロールしました?(笑)
こんな数字といつもにらめっこして、どのオイル試そうか、どの粘度で試そうか試行錯誤してテストしてるんであります。
そんな時に、とあるメーカーの営業マンの方とお会いしました。
その人に、オイル買うつもりもないので、僕の知識と経験をペラペラ喋って、ブレンドリスト見せて、どや!こんだけこだわってるから他のメーカー要りませんねん‼️って帰ってもらう事にしてたんですよ。。。
パンフもらって、立ち上がって、さぁ帰ってーって。
そしたらね、ボソッと、どエライ事言わはったんですわ。。。
「うちの15W-60は、15W-50より落ちやすいです。」
って。
は??
ってなって、「俺15W-50より15W-60の方が柔らかいの??」って聞くと、そうじゃなくて
落ちやすい
っていうんですよ。。
落ちる??
さっきの冷却作用まで話ししたところで気づいた人もいるかもですけど、理想のオイルがあるんです。
油膜強くて、レスポンス良くて、流れやすいオイルでしょ??
硬いか柔らかいかしかないから、あとは動粘度や粘度指数でそれを判断するしかなかったわけです。
すぐにデータ見せてって言ってデータ見せてもらいましたよ。
それがコレ。
どうみても、誰がみても、ネコがみても、
15W-50より15w-60の方が、硬く、動きにくいオイルでしょ‼️
バカにしてんの?!ってちょっと思っちゃう。
すると言うんです。
「動粘度はその基準となる測定方法があって、あくまで指数でしかなくて、オイルの成分や添加剤次第で、硬くても流れやすい、落ちやすいオイルを作ることが出来るんです。
15W-60のオイルも、指数でこそ高いですが、高負荷走行時の油膜をしっかり貼り、さらには流れやすく、落ちやすくして冷却作用を上げ、そのおかげでレスポンスもアップします。」
•••••••(-.-;)
僕 「ちょっと、コーヒー入れますわ〜〜〜滝汗」
聞きましたよ根掘り葉掘り。
ほんまに目からウロコの話ばかり。
僕は根本的にオイルを勉強しようと思いました。
で、そのオイル、ちょーだい‼️
ってなって、試したんです。
M2GTS N55エンジンに、禁断の
15W-60 ‼️
僕の車は潰れたってかまいませんからね、何でもしっかり試してみるんです。
寒かったから、なかなかエンジンにオイルが入らない。
ちょうど尿意もあって、腰クネクネしながら長時間かけて入れました。
エンジンかける前にトイレ行って、
エンジンスタート。。
全然普通。
カストロールの10W-60単体で入れた時より確実に安定してる。
レスポンスも悪くない。
そのオイルで、走ったのが前の鈴鹿ですよ。
ベストタイムは、2’19.135
これが意味することがどういうことなのか、判断はお任せしますが、
僕は気分がいいです。
動画貼っておきます。
DMEノーマルで、この凄いレスポンス、そしてずっと変わらないフィーリングは、僕自身が身をもって体感しました。
あくまで僕が今現在テスト中のサンプルですが、スポーツ走行しているS55エンジン、M3や、M4にはもっと相性がいいことは間違いなさそうです。
今このメーカーと、TECH-M独自のある添加剤を入れてオイルを製作して実績を作っていきたいので、興味ある人いらっしゃればぜひ声かけてください✨
僕は今までずっと安心して使ってきた、ニューテックや
カストロールをメインに使っていくことは変わりません。
信用度、信頼度が違います。
松コースや竹コース、梅コースも今までのままです。
しかし、この、クソ硬いのに、落ちやすいというオイル、、、、
僕は興味津々。
大阪の変な店が、イマドキの低燃費のBMWで、
やたら硬いオイルで、
やたら速く走ってる
って言われる日も、そう遠くないですよ(笑)
あ、
残りの④と、⑤の作用は先ほども言った通り、クリアしてないオイルはTECH-Mでは使ってませんので大丈夫????
今日のブログは、TECH-Mのジャーナルに保存します✨